【チップと賄賂と文化】
最近チップの%の幅が5%も上がってきた。コロナ前までは最高15%位であり、普通は10%ー12%で合ったような気がする。
我々日本人はチップという感覚は持っていないので、米国にくると戸惑ってしまう。経済学的にもこのシステムをなくすれば、もっと社会がスムーズに行くのではないかとさえ思う。
私は「チップは賄賂につながる」と思っている。チップが悪ではないという社会では賄賂も当たり前と言う事になり、物造りやサービスに必ず影響を与える。
良い例が中国やイタリアであろう。中国などは賄賂のない物事はないとも言われている。100のものであれば、80で作り、20は賄賂であるため、ダムなどは中抜きがあり、ちゃんとしたものが出来ず、50年持つものが20-30年で崩壊して行く。いつまでたっても「安い」が基本なのである。安定感がない。信頼できないという事が常につきまとう。「安い」は中抜きされているので、見た目はわからないが、使っていくうちにすぐに壊れる。
NYでも30年前まではイタリア人系の建設業者は多かった。彼らは本当に賄賂で成り立っていた。最近は南米の方をつかっているようだが、20年位前迄は、普通の値段と現金の値段が15-20%違っていた。最初は普通の見積もりであるが、少し間をおいて持ってくると「現金なら・・・・」と。当時は中抜きされている事を良く知らず、よく騙されたものである。それで企画書は一つ少し高くてもきちんとしたものを作り、3-4社に問いかけてみたら中抜きがわかるようになった。その時にわかったのはIrish系は意外ときちんとする。イタリア系はうんさくさい。南米系はライセンスがない・・・ポーランド系は人を見て騙せそうなら騙す。お金を得たら2度と帰ってこない・・・。黒人系は技術がない(仕事が雑である)・・・・、韓国系は見た目にはわからないが、最後の所は手を抜いてある等・・・とにかくまさに騙しあいである。
新幹線造りをみてもわかるように、中国は担当者に相当の賄賂を払い、受注している。大統領に渡したり、要職の方に渡したりしている。ドイツが中国からの受注した時は驚いた。キチンとした「車」も作れない国が新幹線など作れるわけがないだろうにと・・・・。経済と政治は分離すべきで、経済は【機能と成果】を重視すべきだろう。
中国や他の国の技術力や物造りは【文化】との闘いである。物事を冷静にみて、客観的評価が出来るようにならないと間違いをおこす。アメリカは物造りと言う土壌がなくなってしまった。それ故に世界では賄賂が少ないと言われる?「日本」が一番安心感がある。これを「文化」として継続して行って欲しい。
決して賄賂社会を作らない事が国家を健全にして、気が付いたら【世界一】の強力な国家になっているだろう。20-30年、或いは100年、1000年を目指して、そういう国家造り、「文化」造りを目標に、国家運営をして行って欲しいものである。